夏コイ★1ヶ月の特別な時間
「夏海ちゃああん……」
「夏海ぃぃぃ……」
家に戻ったあたしは居間で名前を呼ばれた
「美希ちゃんっ、それに爽太くんもっ!!どうしたの?」
2人の目からは生気が感じられなかった。
驚くあたしの前にはうず高く積まれたテキストの数々……
なるほどね。
「2人とも、宿題ためてたの?」
「み、美希は違うもん!!
ただ人よりもわかんないところが多くて進まなかっただけっ
宿題をためてるのは爽太の方!!」
「俺だって"何にも"わかんねーだからしょうがねぇだろ!!」
「なにそれーっ、美希よりたち悪いじゃん!!」
「おぅっ、だからなんだ!!」
米山家が珍しく賑やかになり、あたしはその光景に思わず吹き出す
「ふっ。いいよ、全部見てあげる」