夏コイ★1ヶ月の特別な時間


空が真っ黒になった頃。

さっきまで真っ白だったノートやテキストは文字や数字で埋め尽くされた。



「お、終わったぁ!!」


息を一気に吐き出して机に突っ伏す美希ちゃん


その横では、苦々しい表情を浮かべながら、頭を抱える爽太くん。



「ダメだ……全っ然、わかんねぇ」


「あはは……。明日も暇だから、また教えるよ。」



爽太くんを慰めながら、あたしはあたりに散らばったプリントをまとめた。


「ホントにありがとね。」


集めたプリントをあたしはどういたしまして、と言いながら美希ちゃんに手渡した。
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