夏コイ★1ヶ月の特別な時間
それはあたしが東京に戻ることをまだ知らず、4人で島をぶらぶらとしているときだった
「あっちー」
「ったく、どこに行くのかと思って着いてきたらたんにぶらつくだけかよ。」
自前のうちわを仰ぎながら歩く爽太くんの顔はすでに疲れきっている。
そして、それに厳しく突っ込む祐一くん
「美希ちゃん、暑くない?」
「大丈夫だけど……爽太のアホについていった美希たちがバカだったかもー。」
はぁ、とため息まじりにつぶやく美希ちゃん
アスファルトの照り返しが熱気となってあたしたちに襲い掛かる。
「どーすんだよ、これから。」
祐一くんの言葉にだまってうなずくあたしと美希ちゃん
「あーっ!!」
「「「?」」」
突然大きな声をだした爽太くんにみんなの頭には「?」が浮かんだ。
そして1人だけ表情の違う爽太くん
振り返った爽太くんはにやぁっと怪しい笑みを浮かべた。
「海発見♪」