夏コイ★1ヶ月の特別な時間
フェリー乗り場にいくと、すでに祐一くんと美希ちゃんがいた。
だけど爽太くんの姿はない。
「夏海ちゃんっ
美希たちのこと忘れないでね!!
絶対、絶対また遊ぼうね!!」
「うん、絶対遊ぼうね。」
まだ15分ほど時間がある。
だけど美希ちゃんはすでに涙で顔がぐちゃぐちゃだ。
「あのさ、夏海。
爽太なんだけど……電話にも出なくてさ。
さっき家に行ってきたんだけど、おばさんから爽太が起きようとしないって。」
「……そっか。」
そうだよね……きっと気を悪くしちゃったんだ。
「しょうがないよ。
2人が来てくれただけでも、あたしは十分嬉しいよ。」
そう言うしかなかった。