夏コイ★1ヶ月の特別な時間
母さんがしびれを切らしたのはそのすぐあとだった。
「まったく!!
あんたねぇ、散々世話になっておいて見送りの言葉もないの!?」
「え……?」
「母さんはあんたをそんないい加減な子に育てたことはないの!!
そんな情けない顔して、どうせ後悔してることがあるんでしょ?」
まるで全てを見透かされているようだった。
本当は夏海にこの気持ちを伝えたい。
俺の初恋だから……夏海に俺の初めての気持ちを聞いてほしいんだよ……。
「まだ、時間あるよ?
今なら間に合うんじゃないの?」
決めた。
言う。
夏海に
この気持ちを伝える。