夏コイ★1ヶ月の特別な時間
「都会から離れた自然が豊かなところねぇ……。」
病院から帰ってきたあたしはすぐにお母さんに相談してみた。
「反対はしないけれど、お母さんもお父さんもそんなに仕事を休めないし、だからといって、知らない場所に1人だけ置いていくのは心配だし……。」
そう言って夕食の準備の手を止めるお母さん
「やっぱり、無理かな……?」
「そうね……あ、そういえばっ。」
急にハッとしたように声を大きくするお母さん
「確かお父さんの従兄弟だったかしら……
神野島っていうところに住んでいるって言っていたわ。」
「神野島……?」
「前に写真をお父さんから見せてもらったけど、とてもきれいなところだったわ。
海はきれいな青で、木がたくさんあってものすごく自然が豊かなの。
沖縄みたいなところって言えば、わかりやすいかもね。」
楽しそうに話すお母さん。
神野島かぁ……行ってみたいかも。
「お母さんっ、あたしその島に行ってみたい!!」