夏コイ★1ヶ月の特別な時間
「み、道……?」
そこには人1人がやっと通れるほどの狭い道だった。
というか道は道でも獣道に近いものだけど……。
獣道は緩やかな坂が続いていて、先は見えなかった。
「ほ、ホントにこんな道通るの?」
予想外だったのか、美希ちゃんは苦笑いで爽太くんに聞く。
「そうだけど。
念のため言っとくけど、お前が祠に案内しろって言ったようなもんだからな。」
「わ、わかってるもんっ。
行こ、夏海ちゃんっ」
「う、うん。」
そういってあたしたちは坂を登り始めた。