夏コイ★1ヶ月の特別な時間
「それから女は、男の手紙に書いてあったことを死ぬまで続けたのさ。」
これが縁結びの祠の話……
「女と男は現実としては結ばれることは無かったかもしれない。
だけど気持ちは通じたのは事実だ。
あんたたちだったらどう思うかな?」
シンとなった空間で一番最初に口を開いたのは美希ちゃんだった。
「美希だったら女の人と一緒のことできないかも。
思い出すたびにもう好きになったひとはいないんだ。って思っちゃうもん。
でも、女の人がどれだけ男の人のことを想いつづけたのかがすごく伝わってくる。
美希もこんな風に好きな人のこと想いたいな。」
「そうだね、美希ちゃん」
あたしも美希ちゃんに共感をした。
そんな光景を見て爽太くんはフッと笑う。
その表情がすごく大人っぽくて、かっこよく見えたのはあたしだけかな……。