夏コイ★1ヶ月の特別な時間
神社の前であたしたちは花おばあちゃんと別れた。
「にしてもすげーな。
伝説を信じて、ちゃんと願いが叶った人がいたんだもんな。」
頭の後ろで手を組む爽太くんにあたしと美希ちゃんは大きく頷いた。
「そういえば、爽太は彼女ができますようにってお願いしたの?」
美希ちゃんが爽太くんのほうを怪訝そうな表情でみた。
爽太が彼女?
みたいなオーラが滲み出ている。
「まさか。
夏休み明けの課題テストのやまが当たりますよーに、と頼みましたよ。」
「~~さいってぇっ!!」
美希ちゃんの声が島中に響き渡った。