夏コイ★1ヶ月の特別な時間
島人たち
初めての友達
「ねぇ、あんたどっから来たの?」
空から男の人の声がふってきた気がした。
そんなわけないよね……
キョロキョロと当たりを見回すけれど、人影はみえない。
「上だって。」
また声が聞こえた。
上って言ったよね……。
言われた通りに上を見ると、木の枝に何かがいる。
葉の間から入る日射しのせいで思わず目を細めてみる。
あ……。
いた。枝の上に人が座っている……って
「そんなとこにいたら危ないよ!!早く降りてきて!!」
地面から2・5メートルはある枝の上にあたしから隠れるように座る人。
あんなとこでよく悠長に話しかけてきたもんだ。
その時、影がふっと動いた。
トンッ
「降りたよ☆」