夏コイ★1ヶ月の特別な時間


「用意してない……?」




最初に声を出したのは祐一くんだった。



「夏海ごめんっ!!絶対返すから今日は見逃してっ!!」


深く頭を下げられたあたしは、どうすればいいのかとおろおろしてしまう。



「まったく、ただでさえ迷惑かけっぱなしなのに。」


とうとう年下の美希ちゃんにまで言われ、爽太くんは小さな子供のように縮こまる。





「マジでごめん……。」


シュンとなる爽太くん。
だけど、その姿がすごく可愛く見えた。


「大丈夫っ!!あたしはこうやってみんなと一緒に入れることが最高のプレゼントだからっ
ほら、みんなでケーキ食べよ。」



「夏海ちゃんっ!!こいつ甘やかしたら調子に乗るんだから、ちゃんと言わないとダメだよ」


美希ちゃんが声を上げる


「いいの。だってプレゼントをもらうことだけが誕生日じゃないでしょ?」


そう言ってあたしはケーキを乗せるためのお皿を美希ちゃんに渡す。











「今日は今までで一番楽しい日なんだ♪」




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