箱の内の少女
私はいつまでここにいるのだろうか。
5年間し続けた問いを、闇に投げる。
答えが聞きたいような。
....聞きたくないような。
複雑な気分に、思わず顔をしかめた。
でも、私がここにいる限り、私の世界はいつも同じようにまわる。
そんな感じがした。
......
さぁ、そろそろ行こう。
目を開き辺りを見る。
霧が晴れ、時の流れを突き付けられた。
ゆっくり、今度は花壇につかまって歩き出そうとした。
「.....!」
聞こえる。
かすかな、声が。
ただの声じゃない。
歌、声?
どこから?
辺りを見回すと人は見当たらないが.....
それでも、まだ、聞こえる。