One night lover
車内

私はやっぱりこのまま黙っておくのは嫌だったから
本当の名前を言う事にした。
後でバレるよりずっといい…。

「あのね、私の名前…
本当はミユキじゃないの」

運転しながら、優さんはこちらを一瞬見た。

「真由美、綾瀬真由美
ごめんなさい嘘ついて」

「あぁ、そんなんいいよ
怒ってないから」

その言葉を聞いて、何故か私はほっとした。

「ねぇ、この交差点のところ左に曲がったら公園に出るんだけど…」

「あぁ、公園のところをずっと真っ直ぐ行って
ちょっとしたところにコンビニがあるでしょう
そこにお願いします。」

「了解」 

車はゆっくり進行方向を左に変え、公園を通りすぎコンビニの駐車場に止まる。 
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