One night lover
私は、ちらっと横から優さんの顔を見た。

もくもくと、優さんはサンドイッチ食べている。

さっきの事は、気にしてない様子だ。

すると、優さんと瞳があった。

優さんはにこっと笑う。
「オレの顔に何かついてる?」

そう聞かれたけど、私が首を振ったからまた優さんは、食事を続ける。

私も海の景色を見ながらゆっくりサンドイッチを食べた。

私たちは、食事を終えるとしばらく座って海を見つめていた。

私の嫌いな無言状態なのに、何故だか心が落ち着いた。

そして、優さんが携帯の画面を見て
「そろそろ帰ろう」と言った。

私は頷き、レジャーシートの上から立つ。

そして優さんは、レジャーシートとゴミを片付けて、私の手を自然と握り
車まで歩き出す。

私は、その自然の振る舞いにまた胸がドキッとする。

優さんが車の鍵を開け、私が座る助席のドアも開けてくれた。

車が発進し、少しずつ海が遠ざかって行く。
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