Birth.117.121

手掛ける店舗もオープンを向かえ、仮住まいが始まった後様々な道や路上を歩いた。

更地で残る場所。

新しく開発された区域。

昔の痕跡を残す建物。

生活を取り戻そうとする人。

家を無くし、その地を離れた人。

新たな家やマンションを求め、入れ替わるように来る新たな住人。


全てが混在する風景がそこにあった。

そこに息づく人達は、何を体験してきた年月だったろうか。

あの日から先、
途中である今も、何かを体験する事も出来ず、人生を終えた家族や友人や恋人達を胸に、どれ程の重い思い荷物を背負っているのか。

俺の立つこの土地は、その想いの重力で大地は硬い。



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