Policeman〜狙われる彼女〜
「久美子、今日はどうした?」



『ちょ、ちょっとね…』



「遅くなる前に帰るんだぞ。両親が心配するから」



『分かってるよ』



「雅也ちゃん達もいつものでOKよね?」



「ああ。よろしく」



衛介は雅也達の酒をグラスに注いで少し離れたテーブル席へ運ぶ。



「ごゆっくりね」



「あ、ちょっと衛さん。アイツどうしたんだ?大人しいけど」



雅也は久美子を指差して小声で聞く。すると衛介は答える。



「恋する乙女の悩みよ」



「乙女!?」



「男には分からない事よ」



「衛さんだって…」



「私は分かるわ」



「あ、そうですか」



グラスを持ちながら苦笑いする。
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