四十階段物語
「えっと、たしかここら辺よね?屋根裏への階段があるところ・・・」
サクラがきょろきょろとあたりを見る。
「あ、あれじゃないですか?」
ビンゴが指さしたのは、上だった。
天井。
「あそこだけ色が違います。金具も付いてますし。棒を使ってひっかければ、階段になる仕組みじゃないでしょうか?」
「たしかに一理ある」
「でも、棒なんてあんのか?ガラクタばっか置いてあっけど、長い棒なんて・・・」
「あったわよ!」
サクラが手にしているのは・・・玉入れに使う、かご。の、棒。
「なんでか知らないけど廊下に放置してあったわよ!」
ああ・・・なんでこんなに物事が淡々と進むんだ・・・。