四十階段物語
「おいお前ら、頼むから俺の肉をぞうきん絞りしてくれ・・・」
「無茶なこと言うんじゃないわよ!」
「ていうかそんな一瞬で体重落ちませんよ!」
こいつ、バカだと思う。
そこで、俺はあることに気がついた。
「大丈夫だ。ゴータ、体重何キロ?」
「え・・・58・・・だったっけ・・・?」
「嘘。昨日の身体検査では62キロでしたよね」
「そうだったっけ~・・・」
「この階段、総重量300キロまで大丈夫だってさ」
「「「え?」」」
俺は階段の手すりに貼ってあるシールを指差した。