四十階段物語
第二章.そんなの信じられる訳がない
――放課後。
「いい?皆が帰ったら、こっそりと旧校舎に行くのよ!」
「なんでこっそりなんだよ。お前散々怪談広めたじゃねーか」
「何言ってんのよ!先生に見つかるでしょ!」
「し、しーーーっ!」
ゴータが口に指をあてた。
「先公来るぞ!」
サクラは慌てて平然を装った。
「あら、田中くん、荻野目さん、大原くんに支倉くんまで。一体何の集まり?」
担任のかおり先生だった。
ルックスがよく、気さくなので生徒人気No.1である。
「ちょっと、今日の宿題について話してたんですよー」
よし、ビンゴ、ナイス。