四十階段物語
ゴホゴホとまだ咳をしているゴータが、
「おい、サクラ。俺腹減った~。一回皆家に戻らねぇ?それから戻ってくりゃあいいだろ?」
現にゴータから変な音がしている。
・・・“ぽげゃごおおぉぉおおお~”という音は、多分腹の音だよな?
「うーん、そうね。私もお腹減ってきたかも。じゃあいったん解散。7時には学校しまっちゃうから、6時半私たちの教室集合ね?こっそりよ!」
「公務員さんがカギ掛けに来ませんか?バレちゃいますよ」
「聞いた話では、そこまで教室の中は見てないらしいの。だから一番奥の机の下とか、掃除用具庫にでも隠れてたらいいと思うわ」
「了解!じゃあ後でな」
「お菓子は持って来るんじゃないわよ!?」
「なんでバレたんだ!?」
そして、それぞれの家路についた。