いぢわる兄は同級生
‥‥‥ダメ‥‥。
水樹には、結衣ちゃんがいる‥‥。
それに、あたしたちは‥‥‥‥兄妹。
なのに、こんなこと‥‥。
ダメなのに‥‥‥。
「‥‥‥‥うん‥‥」
心とは裏腹に、頷いてしまう自分がいる。
それと同時に、ゆっくりとあたしの唇に、水樹の唇が触れた。
海の向こうから、少し冷たい潮風が吹いてくるのに‥‥‥あたしの身体は火照るように暑い。
今までされたのとは違う、すごく優しいキス。
あたし────‥‥気づいちゃったのかも。