いぢわる兄は同級生
違う‥‥‥違うよ。
いつもの水樹じゃない‥‥。
こんなの‥‥‥あたしの好きな水樹じゃないよ‥っ。
「やっ‥‥!水樹、やめて‥‥っ。‥‥やだよぉ‥‥‥っ」
「‥‥‥っ!」
気づいた時には、水樹はもうあたしの首筋から顔を離していて、あたしの目からはボロボロと大粒の涙がこぼれていた。
涙で前が歪む。
今、水樹がどんな顔してるのか分からない。
もう、例え水樹が怒ってもいい‥‥。
もう、あの優しい顔で微笑んでくれなくてもいい‥‥‥。
もう‥‥‥こんな関係‥‥‥やだよ‥‥。
あたしには‥‥‥もう無理だ‥‥。