いぢわる兄は同級生
表情一つ変えずに、あたしを見つめたまま一言そう言った。
「そっか‥‥‥‥」
なんでだろうあたし。
ショック受けてる?
‥‥‥なんで。
‥‥‥なんで‥‥。
‥‥‥なんで‥‥‥?
"するよ"その一言が、何回も何回も頭の中でリピートする。
水樹は、あたしのことを好きじゃないのにキスしたんだ‥‥。
「ごめ‥‥っ、ちょっと‥‥‥トイレ行ってくるっ」
そう言って、あたしは勢いよく立ち上がって教室からでた。
「‥‥鈍いんだよ、バーカ‥‥」