いぢわる兄は同級生
あたしの右手から、ヒョイッと紙袋を持ち上げ、自分の荷物と一緒に肩にかけた。
「重いよっ!あたし頑張れば持てるし、大丈夫だよ?」
「こんなん余裕だから。ほら、帰るぞ」
さすが男の子だなぁ。
あんなに重いのに、水樹はそれを本当に軽々しく持っている。
「その代わり」
「え?」
「バランスとりにくいから、右手貸して」
荷物を全部右手で持っている水樹は、空いている左手であたしの右手を掴んだ。
そして、その手を絡めるように繋ぐ。
「‥‥‥っ////」