いぢわる兄は同級生





「そういえば、入学式だったんだっけ?ママ、すっかり忘れてたわ」




ちなみにママは少し天然で、そんな部分にも癒されたりする。



「普通、自分の子供の入学式忘れるか」



苦笑いで話す水樹。


た、確かに昨日の夜も話したはずなのに‥‥忘れているママは、ある意味すごい。




「ていうか、いつまで玄関にいるんだよ。おふくろ、話なら後でいいだろ」


と、水樹はそっけなく言ってさっさと二階へ上がっていってしまった。



「ちょっ、水樹!」



あたしの呼ぶ声も無視して、水樹は部屋へと消えていった。







< 27 / 372 >

この作品をシェア

pagetop