いぢわる兄は同級生
ゆっくり後ろを振り向くと‥‥‥可愛らしいピンク色の浴衣を着て、にこりと微笑みながらあたしを見ている女の子。
どうしてここにいるの‥‥?
水樹と来ているはずなのに‥‥‥。
「‥‥‥結衣ちゃん」
「ふふ、そんなビックリした顔しないでよ〜」
驚いているあたしをクスクスと笑いながら見ている彼女は、そのままそっとあたしの近くへと歩み寄る。
思えば、直接結衣ちゃんと話すのは‥‥合宿の日、水樹につけられたキスマークを見られて以来で。
正直、なにを言われるのか分からなかったあたしは、内心動揺していた‥‥‥。