いぢわる兄は同級生
なんとか朝ごはんを食べきったあたしも、水樹と同じ新品のブレザーを羽織る。
藍色のブレザーに、青っぽいチェックのスカート。
あたし的には、結構お気に入り。
スクバを持って玄関からでると、すでに水樹が自転車に乗って待っていた。
「おせーぞもー子」
「ごっ、ごめん。待ってよっ」
急いで自転車の後ろにまたがって、水樹の背中につかまる。
「ったく、時間やばいから飛ばすぞ!!」
「へっ‥‥」
そういうと一気にペダルを踏み込む水樹。
ぽかぽかな春のにおいが、すーぅっと香る。
水樹と兄妹になって4年目の春、あたしたちは高校生になった。