いぢわる兄は同級生
「熱は?」
「‥‥‥36.5分」
「だいぶ下がったじゃん。明日から行けんの?」
そう言いながら、近くの壁に寄りかかって暑そうに首もとをパタパタさせる。
「行く、つもりだよ。‥‥これ以上授業遅れたくないし」
「遅れても遅れなくても、どうせバカなのは変わんねぇだろ」
「‥‥‥いぢわる」
相変わらずあたしをバカ扱いする発言に、ムッとほっぺを膨らませる。
すると、あたしの顔を見てプッと笑った水樹が何かを持ってベットのそばへと近づいてきた。
「なに?それ」
「‥‥‥柏木から」
「雅から?」
ドカッとあたしの寝ているベットの端に座ると、持っていた紙袋を差し出す。