いぢわる兄は同級生





そう思いながらも、やっぱりこのまま負けっぱなしは悔しいと、あたしは缶からクッキーを一枚つかむ。



こうなったら、あたしだって‥‥‥。




「みっ、みずき!!‥‥あーん」



バカじゃないの?とでも言われるかと思ったが、意外にも素直に口を開けた水樹。





よし、このまま口元まで近づけたら、そのまま喉の奥底まで押し込んでやるッ。



さっきの恨みもこめてそう企むけど‥‥。







「っえ‥‥‥ちょっと!!」






クッキーを食べるどころか、そのまま顔を近づけてくる水樹。


そのままパニックになり顔を真っ赤にするあたしは、ただただ目と鼻の先にあるきれいな水樹の顔に固まる。






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