いぢわる兄は同級生





「おいしいね、これ」



「ん」




その後、よく味わって食べてみるとけっこうおいしくて。



「どんだけ食うんだバカ」



さすがに6枚目に手を伸ばしたところで、その手を水樹に制された。




「だ、だって。風邪引いててずっと食欲なかったから。全然ご飯食べてなかったし‥‥」



「‥‥‥そう言われれば。少し、痩せたんじゃね」



「そうかな‥‥」



言われてみれば、ほっぺのお肉ちょっと落ちたかな。


頬に手を当てて考えてみれば。




「今日からはちゃんと飯食えよ。じゃねぇと、そのない胸、さらになくなるぞ」



「んなッ‥‥///セッ、セクハラ!!変態ッ!出てけ鬼ッ!!」


「はいはい」




遠回しに貧乳だって言いやがって‥‥!



いぢわるに笑ってそう言う水樹を、無理矢理部屋から追い出す。





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