いぢわる兄は同級生
「はいはい、自己紹介はもういいでしょ?栄介はあっち行ってなさい」
眉間にしわを寄せて、右手でシッシッとジェスチャーをする雅。
「ちぇー、冷たいの。じゃ、またね♪桃子ちゃん」
と言った栄介くんは、雅に言われた通り教室を出てどこかへと行ってしまった。
「み、雅。あの人‥‥栄介くんとどうゆう関係なの?」
なんか、あたしから見ると雅が栄介くんを嫌そうに見てる感じがしたけど‥‥ライバル?
いや、ちがうか。
「あー‥‥、栄介はね、あたしの彼氏」
「あっ、彼氏かー‥‥って、え!?」
「何驚いてんの?」
そりゃあ、驚くでしょ!
「雅って彼氏いたんだ‥‥。てゆうか‥‥‥えっ!?」
「何回驚くのよ」
「だって‥‥なんか、雅と栄介くんて正反対っぽいし‥‥」
「あー‥だからかな。正反対だからこそ、合うのかもね」
「‥ほぇー‥‥」
そういう恋愛のカタチもあるんだなぁ。