いぢわる兄は同級生







「っ、そういうこと言ってるんじゃないし!」



「‥‥‥へ?」




何か言いたそうに、でもなかなか言葉が出てこない。



そんな様子の結衣ちゃんは、また少し不機嫌そうに顔をしかめる。




あわわわっ‥‥あたし、また何か怒らせるようなこと言っちゃったのかな‥‥。






「ごっ、ごめんね‥‥‥」








「謝ってほしいとか、そういうことじゃなくて!‥‥‥水樹くんの彼女なんだから、もう少し自分に自信持てって言ってるのよッ」












「え‥‥‥」









怒鳴るようにそう言った結衣ちゃんの頬は、少しだけ赤かった。







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