いぢわる兄は同級生
水樹はいつもそうだ。
聞くだけで顔が真っ赤になっちゃうようなことを、さらっと言ってしまう。
「‥‥‥バカ水樹」
「うっさい、バカもー子」
扉の向こうでホームルーム始まりのチャイムが聞こえる。
「水樹」
「ん?」
「ホームルーム、遅れちゃうよ」
「‥‥‥知らない」
「そんな、子供みたいな‥‥」
「もうちょい、こうしてたい」
「‥‥‥///」
なんか‥‥今日の水樹、いつになく甘えんぼうだし‥‥‥。