いぢわる兄は同級生






「えっ‥‥無理だよ!」


あたしは思い切り首を横に振った。


「えー、なんで?バスケ嫌い〜?」



「嫌いじゃないけど‥‥マネージャーなんて、あたしにできるかなぁ‥‥」




だってあたし、人見知りだし、気もきかないし、めちゃくちゃ不向きな気がするんだけど。



「大丈夫だって!あたしだって初心者だし、他の一年でもマネージャーやる子いるかもしれないけど。桃子いてくれたほう、あたしも心強いし」



「うーん‥‥」



でも、仮にココで雅の誘いを断ったとしても、あたし何部に入るんだろう‥‥。



運動は‥‥苦手だし。



家庭部‥‥とかも、手芸とかできないし‥‥‥って!



あたしなんにもできなさすぎるっ‥‥!



改めて、自分のダメさを知って少しショックを受けた。







でも‥‥確かに、あたしも雅と一緒の部活のほうが心強い。




「入部届けの提出日って、いつだっけ?」


「んーと、今週中!!金曜日までだね」




まだ、時間はあるし‥‥。





「あたし、ちょっと考えてみるね」



「オッケー!」






今日家に帰ってから、ゆっくり考えてみよう。










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