いぢわる兄は同級生
その日の夜。
トントン。
あたしの隣の部屋にある、水樹の部屋のドアをノックする。
「んー?」
「水樹、夜ご飯できたけど‥‥部屋で食べる?持ってこようか?」
ドアの向こうで喋ると、カチャッと部屋のドアがでてきて中から水樹が出てくる。
「ん、片付けめんどいし、下で食べる。もー子も下で食え」
「う、うん」
そう言われると頷くしかないあたし。
階段を降りながら黄色のエプロンをはずす。
リビングにつくと、テーブルに並べられたご飯を見て
「もー子、料理できたんだ。てか、食える?」
と、いぢわるな笑みで座る水樹。
「なっ‥!料理くらい頑張ればできるし!ちゃんと食べれるもんっ」
「ん、うまいじゃん」
って、もう食べてるし‥‥!