いぢわる兄は同級生







「‥‥ってことなんだけど‥‥‥どうかな‥‥」



「どうかなって‥‥。もー子がやりたいようにやれば?俺、風呂はいっから」



「えっ‥‥ちょっと」




そっけなくそう返した水樹は、食べ終わった食器を片付けて、さっさとリビングから出ていってしまった。






あたしのやりたいようにやればって‥‥。



結局は水樹に相談したって、決めるのは、あたし自身ってことだよね。




でも‥‥。




「もうちょっと優しくしてくれてもいいのに‥‥」




なんだかそっけない水樹の態度に、少しモヤモヤして唇を尖らせた。





あたしには、パパが再婚するまで、本当の兄妹なんていなかったから分からないけれど‥‥‥。




"キョウダイ"って、こういうものなのかなぁ‥‥。







結局、この日の夜にバスケ部への入部を決めることはできなかった。







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