いぢわる兄は同級生
「あ、そうだ!」
「へ?」
焼却炉に着くと、ちょうど何か思いついたように手を叩く雅。
「桃子、今日の放課後用事ある?」
「今日?なにもないけど‥‥」
「バスケ部の見学、行ってみない?」
「‥‥‥‥見学?」
そういえば、忘れてたけれど‥‥部活のことまだ決めてないんだった。
結局、昨日水樹にも自分で決めろって言われたし‥‥。
「実際見てみたら入りたくなるかもよ?」
「‥‥‥うーん‥‥」
確かに、雅の言うとおり。
実際行ってみたら、やってみたくなるかもしれないよね‥‥。
行ってみる価値はあるのかも。
しばらく悩んだあたしは
「分かった、行くっ」
ここで断っても、きっとまた雅に心配させちゃうし。
見学に行くことに決めた。
ずっと悩んでもあたしらしくないしね。