LOVE*PANIC
一歌もすっかりそれを信じていたし、結婚しない方が不思議だと思っていたくらいだ。
ドラマの放送が始まってから、一歌は修二の仲介で葉瑠に会っていた。
葉瑠が一歌に会いたい、と望んだからだ。
修二のことを諦め切れていなかった一歌は多少複雑な思いをしたが、それ以上に、憧れの葉瑠に会えることは嬉しかった。
『ずっとファンだったんだ』
一歌を見るなり、葉瑠は美しい顔を綻ばせてそう言った。
クールな見た目とは反対に、女性らしく、可愛い葉瑠は、修二の隣に並ぶに相応しい人に思えた。
葉瑠を目の前したら、一歌は自然に修二への想いをふっきることが出来た。
突然、好きでなくなったとかではなく、自然に諦められたのだ。
修二の隣にいる葉瑠があまりに可愛くて、そんな葉瑠を見つめる修二の表情はあまりにも優しかったからだ。
そして、一歌はそれからずっと、いつ修二とまた仕事をすることになっても、恥ずかしい自分でいたいと思った。
いつかまた、一緒に仕事をしたいと思えたのだ。
そして、それが叶った矢先に、一歌はこんなニュースを目にしたのだ。