ハッピーエンド
内ポケットから携帯を取り出し、一瞬何番だったか躊躇した。人間焦ると思考能力が極端に低下するらしい。

そして110番を思い出すことは出来なかった。

背後から忍び寄った男が田中に飛び掛り顔面に大きなタオルのような物を押し付けたからである。

汗に濡れた携帯が足元に音をたてて落ちた。




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