ハッピーエンド
「きっと仲埜さん達は食事の後、花火を見に行く予定だったんじゃないですか?でも喧嘩別れしてしまっている。そして2時間後に河中さんは事故に遭遇した」

「彼女は生きていたんだ。治療を優先させて、そんな所まで気が回らなくても仕方ない」

「そう、あなたは嘘をついた訳ではない。やるべき事をやらずに報告すべき事をしなかっただけです」

仲埜の顔にホッとしたような表情が広がった。

「河中さんは可哀想な事をしましたね。何故彼女は自らの命を絶ったんですか?遺書もなしに」

「そ、それは・・・」

「睡眠薬を飲んで自殺した彼女を発見したのは仲埜さんですね?あなたが救急車を呼んで彼女を蘇生させようとした」

< 192 / 223 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop