ハッピーエンド
(駄目だ・・・あいつの思う壺じゃないか。冷静になれ)

「私は一介の商売人に過ぎない。医学の事なんて一般人には分からない。でも自分や身内が重い病気になったら必死で調べますよね?ましてや命に関わる病なら当然の事、知識だけは豊富になる」

「・・・そうでしょうね。それが?」

一呼吸置いてから仲埜は言った。なるべく即答しないよう心がける。

「この事を知っている人は少ないんですが、私の息子、司は事故に遭う2年前に白血病を引き起こしましてね、いやあ大変でした。医者から病名を告げられた時は目の前が真っ暗になりましたよ」

「それは大変でしたね。でも半年前までは生きていたんだから骨髄移植出来たんですか?」

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