ハッピーエンド
「司の血液の検査結果・・・それを警察に出されると困るのよ。せっかく上手くいったのに」

「き、君はいったい?」

「動かないで!」

中腰の姿勢から立ち上がろうとした慶介に銃口が向けられ麻里の大きな声が響いた。

「私はおじさんみたいに甘くはないわ。死にたくなかったら後ろに下がりなさい」

麻里の言葉に仲埜は壁際まで後ずさりした。

足が震えて思うように動けない。

慶介は失神した亜衣を引きずるようにして仲埜の隣に来た。

「そう、よく出来たわ。ごめんね?出してあげるって約束したけど予定変更だわ」



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