ハッピーエンド
「この家を私の物にする。おじさんの財産を全て手に入れる、それが私の計画。その為に司は必要だった。勿論嫌いじゃなかったわよ。彼は優しかったし私も司が好きだった。幸せだったわ。このまま最高の結末になると信じてた。でも司は私と別れるって言った」

さっきまで笑顔だった麻里の表情が激しい憎悪に染まっていく。

「それは困るじゃない?だから司を私の所から送り出す時に薬を飲ませた。当分の間、目が覚めない薬。ね?仕方ないでょ?・・・計画は完璧。彼は事故って焼け死んだわ。あとはおじさんに取り入って養女にしてもらうだけだった。でももう無理ね、おじさん死んでるでしょ?まさか生きてないわよね?」

仲埜はもう何も言えなかった。



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