ハッピーエンド
ボーイッシュな短髪は黒く何のウェーブもかかっていないストレート。
顔にも全くと言っていいほど化粧は施されてないにもかかわらず、白い顔に燃えるような唇が硬く結ばれている。

その大きく濡れたような瞳は恐ろしいまでの強い力で3人を見つめ仲埜は少女を凝視する事が出来なかった。

見ようによっては20代後半にも、中学生にも見える。仲埜が今まで出会った中で間違いなく一番の美少女だった。

「みなさんお目覚めですか?」

初老の男が口を開いたが誰も返事できない。男は肩をすくめて床に転がる寝袋を指差した。さっきから、ずっと動いている。





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