ハッピーエンド
「誰かファスナーを開けてくれませんか」

「・・・」

「聞こえませんか?ファスナーを開けろと言ったんですよ」

少しだけ怒気を含んだような口調に弾かれた慶介が慌てて寝袋に飛びつく。

途中で少し引っかかったが何とか開いた。中から何となく仲埜が予想した通り男が出てくる。

スーツ姿の男は後ろ手に手錠をかけられ、口と足にはガムテープが巻きつけられていた。慶介が恐る恐る口と足を自由にしてやる。

仲埜と亜衣は固まったように動けなかった。

「な、何なんだ、何なんだ!、お前が・・・」




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