ハッピーエンド
手には真っ黒いコルトが握られていた。親指で劇鉄を起こすと乾いた音をたてて弾倉が6分の1回転する。少し長めな9インチの銃口は真っ直ぐに仲埜に向けられていた。

「・・・そういう事ですか。本気なんですか葛西さん?」

「勿論。そうでなければこんな馬鹿な真似はしない。私は運良く一生遊んでも使い切れないほどの富を手にした。その為には汚い事に手を染めた事もある。そして十分に好きな事もやってきたし、今となっては守るべき家族もない。あなた達4人を射殺してから自分の頭を吹き飛ばしても、何の後悔も未練もない」

何の感情も持たない冷たい声だった。
4人とも凍りついたようにその場を動けない。





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