ハッピーエンド
「あなた達を殺す気なら最初に殺してます。だから安心して下さい。私に協力してくれる限り危害は加えません」

(こんな所に監禁して危害を加えないとは、よく言うよ)

その場に立つ4人が同じ事を思っただろう。

「勿論この拳銃をあなた達に奪われないとも限らない。でも無駄な事はしない方が良いですよ。さっきも言ったように私は本気だ。死ぬ事に対して何の恐れもない。田中君に押さえつけられて、東君に得意な空手で殴られ仲埜さんに拳銃を突きつけられても私はドアロックの暗証番号は教えません。ここにいる香坂さんも番号は知りません」

傍らで麻里が小さく頷いた。

「そうですか・・・暗証番号ね。上手く考えたもんだ。ここから出たければ、あなたの言う事を聞く以外になさそうだ」

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