ハッピーエンド
「分かっていただけましたか」

「無理やりにね」

皮肉を込めて笑ったつもりだが葛西には通じなかったらしく満足そうに笑みを返した。

「あなた達のおかれた状況が理解されたところで話を続けます、まあ座って下さいよ」

仲埜はしぶしぶ寝かされていたソファーに腰を下ろした。

仲埜達が座ったのを見ても亜衣は彼らと一緒に座るのが怖くて一人部屋の隅に座り込んだ。

混乱して頭の中が整理出来ないが、拳銃を持った初老の葛西という男と香坂麻里という女が敵で、自分達4人が味方らしい。

でも初対面の男3人を味方だとも到底思えない話である。



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