ハッピーエンド
「事故調書によれば昨年8月10日の午後8時30分、息子の・・・葛西司の運転する車が制限速度を30キロ越える時速80キロでセンターラインをオーバーし、対向する河合さんの車に衝突、息子の車は衝突のショックでガードレールを飛び出し防風林に突っ込みました。そして漏れ出したガソリンに引火、息子は全身を炎に焼かれて死んだ・・・」
そこで葛西は一旦言葉を切った。無言で4人を見詰める。誰も答えるものはいなかった。
「相手の河合さんの車は道路上でスピンしましたが、反対側のガードレールにぶつかって停止、河合さんは頭部裂傷と左腕骨折の重症を負ったが一命を取り留めています」
「な、何が言いたいんだ」
たまりかねて田中が叫んだ。
「俺は何も関係ないぞ、見たままを言っただけだ。あんたの息子が・・・」
そこで葛西は一旦言葉を切った。無言で4人を見詰める。誰も答えるものはいなかった。
「相手の河合さんの車は道路上でスピンしましたが、反対側のガードレールにぶつかって停止、河合さんは頭部裂傷と左腕骨折の重症を負ったが一命を取り留めています」
「な、何が言いたいんだ」
たまりかねて田中が叫んだ。
「俺は何も関係ないぞ、見たままを言っただけだ。あんたの息子が・・・」