ハッピーエンド
誰もが黙り込んだ。慶介一人が口をパクパクと動かせている。

「そ、それは・・・勘違いだよ。ああそうだ、買い物の帰りだったんだ。きっとそうだ今思い出した。ビールを買って帰る途中に事故を見たんだ。でも行く途中でもどっちでもいいじゃないか!気が動転して間違えただけじゃなか?それを何だよ偉そうに、お前なんかに・・・」

「8時30分にキャンプ場を出たあなたは5分後の35分に自動販売機に着く。3尺玉が打ち上げられた時間には御釣りを取ったり買ったビールを袋に詰めたりで少々手間取ったとしても、少なくとも14分後には防風林には入っている筈よ。苛められている同級生を怒らせたくないあなたは、買い物を終えてからウロウロしている時間なんてないわ。花火が上がった時にあなたは防風林の中に居たのよ!」



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